膝が鳴るのはなぜ?
膝が鳴るのはなぜ?
皆様、こんにちは(*’ω’*)!
コンシェルジュの永倉と申します。
暑さと湿気の多い日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
雨の日には足元も滑りやすくなりますので、お気を付けください(>_<)
ところで、
「パキッ」「ミシミシ」など膝が鳴ることはございませんか?
実際に来院される患者様からもよくお伺いする事が多く、そのことに不安を感じている方もいらっしゃいます。
今回は音のタイプ別に考えられる原因や疾患についてお話したいと思います。
膝が「ポキポキ」「パキパキ」と鳴る
手の指を鳴らしたときのような、やや乾いた音。膝の音の中でも、覚えのある人は一番多いのではないでしょうか。それには、次のような原因が考えられます。
疾患ではない膝の音「キャビテーション」
キャビテーションとは、液体の中に圧力差が生じることで気泡が生じたり、はじけたりする現象。膝で鳴る音も、滑液(かつえき)という液体に満たされた膝関節内で起こるキャビテーションが原因の一つと言われています。
膝の内側に痛みを伴う「タナ障害」
膝関節の周りには、関節包(かんせつほう)という袋のような組織があり、それについているヒダ状の組織を滑膜(かつまく)ヒダと言います。滑膜ヒダはいくつかありますが、膝の内側にあるものがタナ(棚)。関節内視鏡で見ると棚のように見えることから、そう呼ばれるようになりました。
膝が「ミシミシ」「ゴリゴリ」「ギシギシ」と鳴る
何かが擦れたりぶつかったりしているような音が膝から鳴っていたら、要注意。放っておくと危険なものもあるため、思い当たる部分がないか、しっかりチェックしてみましょう。
膝にこわばりや痛みが生じる「変形性膝関節症」
膝の音で特に要注意なのが、変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)です。膝関節は、太ももの大腿骨(だいたいこつ)と、すねの脛骨(けいこつ)が連結する部分。これらの骨が接する部分を覆っている硝子軟骨(しょうしなんこつ)は、外からの衝撃を吸収したり、骨の動きを滑らかにしたりする役割を果たしています。
膝のお皿に痛みと引っかかり感がある「膝蓋大腿関節症」
膝蓋大腿関節(しつがいだいたいかんせつ)とは、膝のお皿である膝蓋骨と、太ももの骨である大腿骨からなる関節のこと。これらの骨が接している部分には、スムーズな膝の曲げ伸ばしをサポートする軟骨があります。この軟骨がすり減り、膝蓋大腿関節に様々な異常をきたす疾患が、膝蓋大腿関節症です。
膝が「ピキッ」「コリッ」と鳴る
ピキッ、コリッという、何かが破裂したような音。考えられる原因は何なのでしょうか。
膝に引っかかり感や痛み「半月板損傷」
半月板(はんげつばん)が損傷している場合も、膝から音がする可能性があります。半月板とは、アルファベットの「C」のような形をした軟骨のことで、膝関節の内側と外側に一つずつ存在します。半月板の損傷はスポーツ中に起こることが多いですが、加齢によって傷つきやすくなることも原因の一つ。高齢になればなるほど、日常生活の軽微な負担でも半月板を損傷しやすくなります。
膝が鳴るのは放置NG!
膝が鳴る原因や疾患に、心当たりはあったでしょうか? この中で特に注意が必要なのが、変形性膝関節症です。変形性膝関節症は、この硝子軟骨がすり減る進行性の疾患で、進行とともに様々な症状が現れます。大腿骨と脛骨がぶつかり合うようになると、ミシミシ、ギシギシと音を立てることも。末期になると、さらに骨の損傷が拡大。膝関節は変形し、歩行が困難になったり、安静時でも膝に激しい痛みが生じたりするなど、日常生活に大きな支障が出てしまいます。膝の音以外では、下記のような症状が特徴的です。
・膝にこわばりや痛みが出る
・階段の昇り降りがつらい
・膝に水がたまる
痛みや違和感を併発したときはもちろん、この記事でご紹介した疾患のどれかに心当たりがあれば、早めに整形外科を受診するのがベストと言えるでしょう。
皆さまもご自身のお膝状態をチェックしてみてください(‘◇’)ゞ